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家の前の道路、補修を一人ではできない??

もしもご自宅の前の道路が陥没してしまって、付近で遊ぶお子様にとって危険が及ぶような場合、なるべく早く直したいですよね。

でもその補修、あなたが単独でできる行為ではないかもしれませんよ。実は昨今、日本中でこの「道路を補修できない問題」が多発し、2018年2月、ついに法務省が公式にガイドラインを示したのです。

今回は「自宅の前の道路が陥没してしまった」場合を例にとり、法務省のガイドラインを基にどうすれば補修が可能になるのかをご紹介します!

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目次[非表示]

  1. 1.私道の補修をしたい時にはどうすればいい?
    1. 1.1.私道とは?
    2. 1.2.共同所有型私道
    3. 1.3.相互持合型私道
  2. 2.私道における問題点3つ
    1. 2.1.助成金が出ない
    2. 2.2.共有者の同意が必要
    3. 2.3.所有者不明
  3. 3.ガイドライン制定による解決
    1. 3.1.保存行為
    2. 3.2.相互持合型私道ならどうか?
  4. 4.4まとめ


私道の補修をしたい時にはどうすればいい?

​​​​​​​

私道とは?

「私道」とは、個人や法人(私人)が所有する土地で、道路として利用されているものをいいます。誰でも利用できる「公道」に対する概念です。

そして、共有私道には2つの種類があります。1本の私道を複数名で共同所有する「共同所有型私道」と複数の土地が私道を形成する「相互持合型私道」です。


共同所有型私道

このうち、「共同所有型私道」は、民法上の共有物です。私道全体を複数名で共有する場合がこれにあたります。


相互持合型私道

一方、「相互持合型私道」とは、私道付近の宅地を所有する複数の者が、それぞれの所有する土地を通路として提供し、私道がこうした数筆の土地により形成されているものです。

相互持合型私道の各土地の所有者は、互いに各自の所有宅地のために、通行地役権を設定していると考えられます。(地役権とは、他人の土地を自己の土地のために利用できる権利のことです。)


私道における問題点3つ


私道を補修しようと考えた場合、所有者が業者に補修を依頼することになります。

工事の見積りを取ることになると思いますが、軽微な補修だったらまだしも、大がかりな工事であれば多額の費用がかかる場合もあるでしょう。


助成金が出ない

そこで、私道の補修には助成金の申請をすることが考えられます。助成金の申請をして認められれば費用の大部分を自治体が負担してくれます。

ただし、私道を数名で共有している場合は要注意です。そのような場合、「共有者の同意」を得なければ補助金の申請が通らず、多額の費用を負担することになります。


共有者の同意が必要

また、民法では、このような共有者が複数いる場合の「共有物」に対する行為の種類によって、「単独でできる」のか、「他の共有者の合意が必要」なのかが規定されています。

では、民法ではどのように規定されているのかを見て行きましょう。


保存

保存共有物の現状を維持する保存行為は,各共有者が単独で行うことができます(民法第 252 条但書)。

損傷した私道の補修が「現状を維持する行為」だとすれば、各共有者が単独で補修を行うことができると考えられます。


管理

共有物の管理に関する事項は,各共有者の持分の価格に従い,その過半数で決することとされています(民法第 252 条本文)。

管理に関する事項とは,変更行為に当たらない程度の共有物の利用・改良行為をいいます。 一般に,私道の状態をより良好な状態とするような改良工事などは管理に関する事項に該当し,各共有者の持分の価格に従い,その過半数で決することになります。


変更・処分

各共有者は,他の共有者の同意を得なければ,共有物に変更を加えることができません(民法第 251 条)。

共有物の変更・処分については,共有者全員の同意が必要であると解されています。 一般に、私道の形状を大きく変更する行為は,変更行為に当たるとされています。また、処分行為とは、例えば共有物の全部を売却してしまったり、抵当権を設定するといった行為が当たるとされています。


参考記事

  掘削承諾の黙示録 ライフライン工事のため、私道所有者の承諾を得たいが、どうしても承諾が得られない! そんな時に、どんな対処法があるのかを検証していきます。 不動産取引と相続 司法書士リーガル・パートナー@東京


使用

各共有者は、持ち分に応じて共有物の全部について、その持ち分に応じた使用をすることができます(民法第249条)。


それでは、私道に穴が空いていて補修工事等を行うような場合,以上の行為のうちどれに該当するのでしょうか。

これまで、この「具体的に、何がどの行為に該当するのか」という解釈は必ずしも明確ではありませんでした。

従って、事実上,共有者全員の同意を得る運用がされていたのです。


相互持合型私道の場合であっても、補修工事をしようとすると「他人の土地」に手を加えることにもなる為、工事業者が工事に取り掛かれないという事例が多く見られていました。


つまり、「共同所有型私道」「相互持合型私道」のいずれであっても、「共有者又は隣接する宅地の所有者全員分の同意」が得られなければ補修工事ができなかったのです。


所有者不明

更に問題なのは、全員分の同意を得ようとしても、昨今では、その共有者の所在が不明である場合が非常に多くなっているのです。


その結果,同意が得られないどころか、共有者の所在の把握すらできず,必要な補修工事等の実施に支障が生じていました。


ガイドライン制定による解決

このため法務省が、2018年2月に『所有者不明私道への対策ガイドライン』を公表し、事例別に共有者の同意の要否を明らかにしました。


保存行為

このガイドラインによると、アスファルトで舗装された道が陥没していて、その箇所をアスファルトで再舗装するような場合に、共有者の1人が所在不明になっていたとしても、このような行為は民法上「保存行為」に当たり、単独でも補修は可能だとしています。


従って、例えば自宅の前の私道に穴が空いてしまっても、他の共有者の同意を得ることなく補修ができるようです。


相互持合型私道ならどうか?

この結論は「相互持合型私道」においても変わりません。相互持合型私道では所有者ごとに通行権があるので、私道全体の通行を確保する為の補修は可能だとしています。


4まとめ

これまでは、自宅の前の道路の補修をしたい箇所があっても、どうにも手を出せない状況が頻発していましたが、法務省のガイドラインが策定されたことにより、そのようなトラブルが起こりにくくなりました。


補修が必要にもかかわらず、放置されてしまわぬように、必要であればご近所の方と相談をした上で私道の管理をしていきたいですね。

なお、個別具体的な事情によって取り扱いが変わる場合もありますので、詳しくはお住まいの自治体にお問合せください。また、他にも気になる点や不動産に関する疑問点などございましたら、お気軽に司法書士リーガル・パートナーまでお問合せください。


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